電子契約のコラム

【クラウドスタンプ公式】紙の契約書は面倒! 契約書を安全かつ効率的に管理する方法


企業の取引においては、企業間はもちろん、個人間でも毎日のように大量の契約取引が行われ、契約書類が取り交わされます。法令により契約書の長期保管が義務付けられているのはもちろん、後日生じるかもしれない万が一の契約トラブルに備え、取引の証明や内容を確認するための契約書の保管は欠かせません。

契約書1枚1枚は、ごく薄い書類であっても、それが大量かつ長期に保管され続けられれば、保管するスペースも膨大になります。一方で、契約の相手方や税務署や捜査機関などから問い合わせや照会を受け、担当者本人や後任の担当者、上司などが後日に内容を確認し直したいといった際、大量の保管書類の中から速やかに特定の書類を探せるための管理方法も徹底しなければなりません。

大量の契約書の安全な保管と、必要に応じた効率的な利用のために、どのように管理をすればいいのか考えていきましょう。

紙の契約書は管理が面倒

契約書類は契約時の状況を思い出すときや契約内容を確認したいときに、すぐに見つけられる状態での保管がマストです。そのためには保管を担当する部署はもちろん、全社でルール化して適正に運用をしていかないと混乱を招きます。

たとえば、固定客が多い場合は取引先ごと、そうでない場合は契約の年月ごと、また取引の種類ごとに分けるといった方法でまず保管をしていきます。本社で一元管理する場合には支社や営業所ごと、かつ時系列で管理をする必要があるでしょう。

さらに、毎年の事業年度や年度末には、月ごとの管理から年度ごとの管理の棚に移行しなければならないでしょう。また、新規契約のものや契約期間中のものと、契約の満期を迎えたもの、中途解約があったものは別のフォルダや棚で管理する必要性も生じます。

これは、税務関連の法律では契約書類は7年の保管期間が定められる一方、会社法では取引の安全の見地から契約が満了した場合や解約された契約書類についても契約終了後10年間の保管期間が定められているためです。こうしたルールを社内で共有しておかないと、解約された契約の書類を契約した年月のフォルダで探し回って見つけられないといった時間の無駄も発生することでしょう。

紙の契約書を紛失するとどうなる?

契約というのは締結した時点で終わりではなく、長期にわたる契約期間が定められるケースも少なくありません。また、大きな金額が動くので、後日クレームが来るケースや、高齢者が騙されて契約させられるなどというトラブルの発生も近年増えています。

契約内容や、契約によって提供したサービスなどを通じて、トラブルや損害が発生して訴えられる可能性もあります。ですので、万が一に備えて内容を確認するための証拠として保管しておくことが大切です。

万が一、紛失してしまったり、間違って処分してしまうと、自社にとって不利となります。悪質な契約を隠蔽するために、意図的に滅失させたのではないかなどと疑われてしまうので、注意しなくてはなりません。

また、突然契約を解約したり、無効だと言ってきた相手に対して違約金の請求をしたり、契約が有効なことを示すためにも契約書の存在は必須であり、紛失すれば自社を有利に導く証明もできなくなるリスクがあります。

紙の契約書を管理する際に押さえておくべきポイント

では、契約書の紛失を防ぎ、探したい時にすぐに見つけられるように管理するにはどうしたらいいのでしょうか。社内全体でのルールの共有化を徹底するとともに、誰もが利用しやすいシステム作りが大切です。そのための方法として、以下のような方法が考えられます。

データベース化し検索性を確保する

契約書類は、紙ベースでファイリングして整理整頓して保管するのはもちろんですが、それがどのファイルに保管され、どの書庫のどの位置にあるかがすぐに分かるように、あらかじめ原本に通し番号を付けファイリングし、探す場合はExcelなどを用いて台帳をデータベース化しておくと安心です。

月ごとの管理から、1年が経過して年度ごとのファイルに移管した場合、または契約満了や解約によって、それぞれ適切なフォルダに移管された際も、データベースを更新し、社名、担当部署、プロジェクト名、年度や月などで検索すればすぐに探し出せます。

なお、紙ベースでの保管と、データフォルダの入れ替えをするのは同時並行になります。別のフォルダに移管した際は、速やかにデータベースも更新しないと、結局すぐに見つけられなくなるので注意しましょう。データベースは手打ち作業になりますので、タイプミス等で正しい情報が入らずに、検索できないこともあります。入力の際は慎重に行いましょう。

適切に共有する

契約書類には、契約に関する重要事項が定められているほか、顧客や取引先の情報が満載です。保険契約の書類や金銭消費貸借契約などの書類であれば、家族構成や病歴、資産などの情報も書かれています。万が一、流失させた場合や、さらにそれを悪用される事態があれば大変なことになります。

そのため、データベースにアクセスできる権限を定め、専用のIDやパスワードを設けて正当な権限がある人のみが、閲覧や利用できるようにしておかなければなりません。

紙の管理はもう限界! 契約書を安全かつ効率的に管理する方法

紙の契約書類を保管し続けるには、スペースの確保と、フォルダ分けや時期や条件に応じたフォルダの移行、そして、検索しやすくするためのデータベース化や更新作業、データベースの安全な運用を図るためのシステム構築などの手間やコストがかかります。

こうした手間や紛失などのリスクを回避するためには、電子署名を導入して契約を電子化するのもおすすめです。電子化したデータを別の場所のサーバーなどでも保管してバックアップを適正にしておけば、紙の契約書類と比べ、万が一の火災や地震などが起きて滅失してしまう心配もありません。

効率的で安全な契約書の管理のために

契約書は、必要なときに正当な権限をある関係者が迅速に確認できるよう、適切かつ安全な管理が必要です。しかし、運用が難しいのが実情です。契約情報をデータベース化し、効率的な検索システムを導入するとしても、紙の契約書の保管と、データ入力という二重の手間がかかってしまいます。また、紙の場合、紛失すると大きな損害につながる可能性もあります。

紙の契約書の保管で生じるリスクや手間を省くためにも、契約書の電子化を検討してみましょう。

PAGE TOP